我が家の猫のご紹介【むぎ】編 [2]
こちらは記事は加筆修正したため【再投稿】になります
我が家には2匹の猫がいますが、先日『保護猫を迎えた理由』について書きました。
ゆずは『ボランティア活動をされていた方』から、むぎは『一般の方』から譲渡していただき うちの子になりました。
彼らの『性格や特徴』と 彼らが 我が家に来るまでの『生い立ち』、『お見合い時・我が家に来た当初の様子、最近の様子』について書いてみました。
▽我が家の王子『ゆず』のご紹介はこちら
前回に続き、我が家の社長『むぎ』のご紹介です。
彼が我が家に来てから、『入院』や『眼球摘出の手術』などエピソードがとても多く、数回に分けて綴っています。
では『猫愛』熱めで参ります。
<ご注意下さい>
記事には【ケガの描写や写真】があります。
刺激が強いと感じる部分もありますので、苦手な方はご注意下さい。
▽前回のお話はこちら
『プロフィール、保護された経緯、お見合いの時、我が家に来た当初の様子』
原因不明の病気と入院
突然の体調不良
産まれたばかりの子猫の時は、母親からもらった免疫があり感染症から守られます。
ワクチン接種は成猫が年1回に対して、子猫の場合は、母親の免疫がなくなるタイミングに1度め、そこからさらに間隔を開け2度め、計2回受けるのが一般的です。
▽ワクチンについて
むぎ は8月10日に1度めのワクチンを打ち、7日後の17日から、午前と午後に1時間程度 1階でフリーにする時間をとり、ゆずと慣れさせはじめました。
ぎこちない中でも お互いの存在に慣れ始め、体重も少しずつ増えてきた矢先、むぎの様子が急変します。1回目のワクチンを受けてから8日後の8月18日のことです。
いつも通り、日中1階でフリーにした際、ゆずのケージに入ったり、楽しそうに興味のある箇所や部屋中をウロウロしたりしていましたが、その日は下痢が続き、段々と動くより辛そうにうずくまる時間が長くなりました。
食事も水もとらない状態、心配になりそのまま1階でフリーにさせ様子を見ていると、22時ごろに最初の嘔吐、それから朝まで十数回、泡しか見えない胃液を繰り返し吐き続けました。
猫も私も一睡もできず、朝一番に『ゆず』のかかりつけの病院へ走ります。
(むぎのかかりつけ病院は車で40~50分かかり、ゆずのかかりつけ病院は10分程度)
事情を話し検査を受けた結果、子猫では稀な膵炎になっており、止まらない嘔吐と下痢で脱水し危険な状態だということがわかりました。
「原因は不明で、ただ基本 子猫で『膵炎』はありえない。可能性としてはワクチン接種も考えられるが、もともと外に居た猫なので確証はない。」との話を聞き、震え上がった覚えがあります。
私の頭に浮かんだ病気は『パルボ』でした。
実際、むぎが摂取した混合ワクチンに『パルボ(猫汎白血球減少症)』が含まれていました。
パルボとは感染症のひとつで子猫に発症すると重症化し死亡率が高い、とても恐ろしい病気です。
【引用】
猫パルボウイルス感染症は「猫汎白血球減少症」や「猫ウイルス性腸炎」などとも呼ばれる病気です。 猫がウイルスに感染すると、ひどい嘔吐や下痢症状が急激に出ます。
出展元: アクサダイレクト-いぬと暮らす、ねこと暮らす。-健康だより
猫パルボウイルス感染症の感染経路・症状・治療法・予防法は?
パルボウィルスの感染力は大変強く、保護された猫から発症し、一緒に暮らす保護猫たちに次々感染してボランティアさん宅の子猫が多数亡くなったという話を聞くほど。
これが、近ごろよく耳にする【クラスター感染(集団感染)】です。
▽パルボウィルスについて
獣医さんからは「先の病院でワクチン接種したことがあるのなら、治療はそちらでしたらどうか?」と提案されましたが、
もともと『ゆず』のかかりつけ医であること、家の近くであることもあり、「今後の治療と目のケガを含め全てこちらにお願いしたい」とお話し、最終的には引き受けてもらえることになりました。
容体の急変を含め、その後も前の病院に不審な点がいくつか見つかったので、この決断に間違いなかったと思っています。
その日から入院と長い治療の日々が始まりました。
先の見えない入院生活
激しい嘔吐と下痢による脱水でもともと小さい体がさらに小さく見えました。体重も2.3kgから2.0kgを切ってしまうほどに減ってしまっていました。
しかも病名がわからないので手探りの治療。不安ばかりでしたが、今は獣医さんにお願いしかないと一旦帰宅。
午後になり面会に行くと手に点滴の針を埋め込み、治療中に目の飛び出た部分が潰れ、痛々しい姿の 小さい 小さい『むぎ』がいました。
吐き気止めの点滴を打ってもらっていても吐き気があるらしく、何も口にしないとのこと。差し出す水や持ち込んだスープすら口にしませんでした。
さらにお腹に虫までいたとのこと。むぎの排泄物から出て、まだ生きている大きな虫を見せてもらい、あの小さな体にいて 体重が増えない原因はこれだったのかと愕然としました。
(念のため、ゆずの便を検査しましたが虫は無く、駆虫の薬を飲ませました。また兄弟猫の里親さんへ連絡してもらいましたが、虫がいたのは『むぎ』だけでした。)
そこから入院している間、毎日面会に行き 小さい体を撫で声をかけ続けました。入院当初は面会の時に動くことなくうずくまり、辛そうな姿がばかりだったのですが、4日ほどすると私に体を預け少し眠るように。
少し楽になったのか面会時に体をすり寄せて反応してくれる姿も段々と見せてくれるようになり、スープだけですが少し飲むようにもなりました。
この時にやっと回復に向かっていると実感しました。私自身もこの回復の兆しを見るまで、不安で眠れない日々を過ごしていたので ほっと胸を撫でおろしました。
そして徐々に容体良くなり、入院してから2週間後、補液と薬の点滴のために毎日の通院することが条件で退院する運びになりました。
退院後の隔離生活
消毒・消毒・消毒の日々
パルボウィルスは完治しても1か月程度は排泄物から出続けます。
現段階でもパルボの可能性が捨てきれていない中、ゆず もワクチンの接種をしているとはいえ、感染を防ぐため むぎ を隔離する必要がありました。
もともとの部屋は除菌する範囲を最小限にするために簡易的な壁で仕切り、キャットタワーとケージを2段にして退院の日(9月3日)を迎えました。
新型コロナウィルスと同様に、殺菌効果の高い塩素系漂白剤と次亜塩素酸水を使い、徹底的な消毒に明け暮れる日々が始まります。
- お世話する時に着ていた服は、全てお世話の後に塩素系漂白剤に漬け置き、その後に洗濯する。
- 掃除で使った雑巾、ペーパー類、猫砂、トイレシートはビニール袋で密閉して廃棄する。
- 消毒はケージだけでなく、ケージの周り、キャットタワー、むぎが触れた箇所は全て次亜塩素酸水で行う。
▽次亜塩素酸水はこちらを使用
悪夢の隔離生活
消毒と併せて課題なのは、むぎの【隔離生活】です。
彼がケージから出て遊べるのは『私がいる限られた時間』のみ。当の本人は体が動くようになると、限られたスペースで生活することになったストレスから暴れます。
暴れるほど元気になったと思いたいのですが、ごはんの皿、水入れ、トイレの全てをひっくり返し、ベッドは早々に水入れに落とされ、代用のタオルは毎回水や排泄物で汚れ、猫砂と排泄物はケージの外まで飛び散る・・・
部屋に行くたびに、日に何度も悪夢のような光景が繰り広げられました(遠い目)
断固たるストライキ
さらに困ったことは『食事は驚くほど食べない、薬も飲まない、点眼もさせない』のストライキ状態。
吐き気を思い出すのか、処方された薬と栄養補給のペースト状の補助食は口から泡を出し食べたわずかなごはんと共に吐きだします。
どうやら吐き気止めの『苦み』が吐き気を引き起こすので、獣医さんと相談し『錠剤』から『点滴』に変更することになりました。
『何か口にすると気持ち悪くて吐く』が癖になり、食べることに対して拒否反応をしていたのですが、苦い薬が無くなると少しずつ長い時間をかけて食べてくれるようになりました。
あゝ忍耐・忍耐の日々を乗り越えて
退院後の1週間の点滴、その後の定期的な経過観察の通院をしている間に、隔離期間の1か月を無事に終え、むぎとゆずもなんとか対面を果たせました。
この時に思ったのは 『入院も大変だが、正直言って退院後のケアの方が精神的にも体力的にも大変だった』ということでした(苦笑)
それと2週間の入院・退院後の1週間の点滴、通院や薬代を含む治療費は、およそ20万円かかり私の財政はひっ迫。
ペットは医療費の全額負担になるため、病気の際に高額な治療費になります。事前に蓄えを持つことやペット保険加入など対策をとる必要性を強く感じました。
最後の通院の際に『眼球摘出手術』に関して獣医さんと相談した結果、10月中旬に『不妊去勢手術』と共に手術を行うことになりました。
少しずつ増えていた体重や体力も今回の入院・治療により、すっかり落ちてしまいましたが、その後 試行錯誤しながら体重増やし、体力をつけて10月の手術に臨むことになります。
つづく
▽本日のうちの猫▽
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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